敷島産業株式会社 取締役 馬場 美穂 様 和光会グループ 山田病院栄養科 管理栄養士 永田 和美 |対談|和光会グループ|岐阜

管理栄養士、防災士、そして、お麩の製造販売・敷島産業株式会社の取締役を
務める馬場美穂さん。料理教室や講演、イベントを精力的にこなし、大活躍の日々。
SDGsの3、11、12番のゴールに通じる「食」「防災」の視点からの
さまざまな発信は、多くの人たちの共感を呼んでいます。

今回は、山田病院の永田和美管理栄養士が聞き役を務め、〝栄養士〟同士の
息の合ったトークで盛り上がりました。

  • 馬場 美穂 様

    敷島産業株式会社 取締役(管理栄養士)

  • 永田 和美

    和光会グループ 山田病院栄養科(管理栄養士)

医療・福祉事業の継続支援
  • 馬場 美穂 様

    敷島産業株式会社 取締役(管理栄養士)

  • 永田 和美

    和光会グループ 山田病院栄養科(管理栄養士)

永田管理栄養士
これまでどんな活動をされてきましたか。
馬場取締役
管理栄養士の資格を取得したのは6年前です。予防医学を目的に大学に入り、勉強しました。管理栄養士になって視野が広がりましたね。子どもや高齢者、アスリートなど、いろいろな人に関わることができ、交流していくとアイデアや企画が生まれ、健康に役立つ料理レシピ、地元ぎふの食材の活用など、活動がどんどん広がりました。

災害ボランティアの体験から「乾・缶・簡料理®」を考案

永田管理栄養士
防災士の資格も取られましたが、管理栄養士の視点を入れた取り組みをされたそうですね。
馬場取締役
水害の被災地でボランティア活動をしたのがきっかけです。現地ではお年寄りが慣れない食事で栄養の不足や偏りが生じて体調を崩していたり、アレルギーの方、持病のある方の対応食が乏しかったりする様子を見て、災害時の食べ物の大切さを感じました。そこで、乾物、缶詰め、簡単に調理できる「乾・缶・簡料理」と名付けたパッククッキングを考案しました。私たちは災害を防ぐことはできないけど、日ごろから準備することはできます。その意味から私は防災食でなく、「備え食」と表現しています。もちろん、栄養も味も考えてあります。これは今、プロジェクトとして取り組んでいて、折々のイベントやセミナーで紹介しています。

食べ物を丸ごといただけば、栄養もしっかりと摂れる

永田管理栄養士
食品ロスの問題がマスコミでもよく取り上げられています。私も管理栄養士として無関心ではいられませんが、いかがですか。
馬場取締役
一物全体食という言葉があります。食べ物は全体でひとつの命、丸ごと余すところなくいただく、という考え方です。丸ごとなら栄養もしっかりと摂れるし、ごみも減りますね。ダイコン、ハクサイ、キャベツなど葉っぱも皮もすべて使うレシピも作りました。旬野菜を「食べ切る」料理教室も開いていますが、反応がすごくよく、皆さんの関心が高いです。
永田管理栄養士
食品ロス削減に、新しい展開があると聞きました。
馬場取締役
私の住む本巣市には農家が多くあり、規格外の野菜が市場に出回らないという現実を知っています。もったいないので、乾燥野菜にしたり、ペーストにしてドレッシングにしたり、刻んでケーキに入れたりして、これまでも活用してきました。そして、最近ですが、この乾燥野菜にしたものを詰め合わせ、商品にしてみました。カレーやスープの具材に使うと栄養価も高まり、歯ごたえも楽しめますよ。
永田管理栄養士
これからやってみたいことは。
馬場取締役
自分のテーマとしているワードは「自助力」です。防災でよく言われますね。食という切り口なら、健康づくりで食習慣の自律に結びつくようなお手伝いをしたいですね。それに、お麩の食材としての魅力、栄養面などを世界の人に伝える企画も温めています。料理教室をオンラインでも行っているので、まずは海外在住の日本人に訴えて、広めてもらえるしくみを考えています。
永田管理栄養士
世界に向けてですか。夢がありますね。同じ管理栄養士として応援します。がんばってください。

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